僕は明りを消して真っ暗にした部屋のベッドにもたれている。
オールヌードになってゆっくりと胸を摩る。胸は次第に膨れてくる。ずっしりと重みを増してゆく。僕の胸に豊満な乙女の乳房が出来上がった。
次は股間だ。陰茎は興奮し、天を目指し大きく突き出している。僕はそれを掌で包み込み、二度三度と刺激を与える。その先端から白い液体が放出されると硬さが取れ、萎縮し始める。僕はそれを掌で押さえつける。股間に刷り込むように掌を動かす。平らになった股間の中央に筋を入れるように中指を強く押し付ける。指の両脇から肉が盛り上がり、中指を包み込む。そこに指を立てると、するりとめり込んでゆく。
指先でかき回すと汗ともつかない体液が絡みつく。陰茎の名残に指の腹が触れると、快感が背筋を一気に昇ってくる。
「アアッU」
僕はオンナのように声を挙げていた。
残った手で乳首を弄ぶ。硬く尖った乳首を摘んだり、引っ張ったり。その度に快感が波紋のように広がってゆく。しかし、その快感は散りばめられたアクセントでしかない。
やはり、快感のメインディッシュは股間にあった。
中指に寄り添うように人差指を重ねる。二本の指が僕の内に入ってゆく。愛液の絡みつく指先が真新しい膣壁を刺激してまわる。
「アンアンアンアンアンU」
僕はあられもない媚声を挙げ身悶える。
それでもまだ足りない。
ベッドの下から箱を取り出す。震える手で蓋を開ける。通信販売で買ったバイブレーターを握り締めた。スイッチを入れるとうねうねと旋動する。
一旦スイッチを切り、指と入れ代わりに股間にあてがう。
濡れ切った僕の股間はするりとそれを呑み込んだ。
再びスイッチを入れる。
「ア〜〜〜〜〜〜〜〜〜U」
この世とならない快感が訪れる。
僕は一気に達していった。
ベッドの脇に人形が転がっていた。
スイッチを切られたダッチワイフロボットのように、淫らな姿で転がっている。
スイッチを切り忘れたバイブレーターがもの悲しくすすり泣いていた。