普通だったら、この体の持ち主である女の家に帰り、それから鏡の前に立って・・・っていうのがセオリーなんだろうけど、いざ夢にまで見た瞬間が現実のものになると、そんなルールは完全に無視だ。だいいち、激突して自分の体が目の前にあって、「何で俺が!」と言った声が女のものだった時点で走り出した俺は、自分が今、どんな女と入れ替わったのか分からないんだ。そこで俺は、猛ダッシュで近くの駅の公衆便所に向かうことにした。どうしてって、理由は簡単さ。身体検査に決まってるじゃないか!
しかし、公衆便所は清掃中で空いていなかった。
俺は仕方なく、電車に乗って次ぎの駅に向かう事にした。
案の定、電車は満員で逞しい男達に取り囲まれた俺は身動き一つ出来なかった。お約束通り、男の手の甲がスカート越しに俺のヒップに触れる。指先がもぞもぞと蠢きだす。
窓の外を通過駅のホームが行き過ぎてゆく。そういえば、これは特別快速だ。終点まで止まらないんだ。
スカートの裾が捲くられる。
男の指がパンスト越しに俺の股間を撫で回す。
俺は犯られたいんじゃない。自分でこの女の体を犯ってみたいんだ。
恐怖心と不快感と好奇心と悦感が俺の頭の中でぐるぐる廻っている。
しかし、体は素直に反応していた。
ジュンと股間に熱いモノが溢れ出る。
俺の喉を圧して女の喘ぎ声が漏れ出てくる。
悦感に流された俺はいつしか、自分の掌で自分の胸を揉み始めていた。