目の前に何か落ちていた。
…スクール水着…
紺色の上下が繋がった…女の子用の水着だった。
(何故こんな所に?)
ポツリと俺の部屋の床の上に落ちている。
見ているだけではどうにもならないので、所有者を確認するために拾いあげ…
〈ビクッ!!〉
ソレに触れた瞬間、俺の体の中を電気のようなものが走り抜けていった。
俺はソレを机の上に広げて置いた。
が「所有者を確認する」という当初の目的を完全に忘れ果てていた。
(着なくては…)
俺の頭の中はその一事に占められていた。
服を脱ぎ、全裸になっていた。
机の上から水着を取り上げ、背中側から足を入れる。
両足が入ると、腰の所まで引き上げる。
肩紐に腕を通す。
俺の体に比べ小さな水着が限界まで引き延ばされる。
当然だが、股間もくい込んでくる。
パンパンに引き延ばされた布地が、俺の股間に縦溝を作っていた。
ぺニスも金玉も布地に圧され下腹部に押し込まれてしまったようだ。
布地が伸びてきたのか、次第にくい込む痛みが無くなってきた。
お尻を覆うように水着の端を引っ張った。
股間の布地も割れ目から引き出して広げる事ができた。
が、割れ目はまだそのままである。
(まるで女の子の股間みたいだ♪)
悪戯心が、その割れ目に指を差し込んでいた。
「んあっ!!」
敏感な場所に触れ、思わず声をあげてしまった。
(何だコレ?まるで女の子のクリみたい…)
そう思った途端、ジュッと何かが滲み出てきて俺の指を濡らした。
更に奥に指を進めると、そこには穴があった。
それは「男」には存在しない筈な穴?
ソコに指を挿れると、しっとりとして暖かな肉壁に圧し包まれた…
と同時に、俺の下腹部からも異物の侵入が伝えられてきた。
「ああん♪」
俺は快感に喘ぎ声を漏らしていた。
それは愛らしい女の子の喘ぎ声だった。
(今の…俺の声?)
ようやく、それが異常な事態である事に思い至る。
慌てるように洗面台に向かった。
鏡の中にいたのは、今着ているスクール水着に相応しい「女の子」だった。
「これが…俺!?」
と女の子が呟いた。
そう…その娘はどこから見ても「女の子」だった。
膨らんだ胸が水着の布地を押し上げている。
胸元を覗き込むと、しっかりと谷間ができていた。
(水着の所為か?)
ならば…と肩紐を外し、着た時と逆の順序で脱いでいった。
が…
脱ぎ終わった後に残ったのは、裸の女の子以外の何者でもなかった。
そして…いつの間にか「水着」は消えていた。
「くしゅん♪」
愛らしいくしゃみと共に寒さを感じた俺は、裸のままである事を思い出した。
(何か着ないと…)
そう思っていると、バサパサっと何かが散らばる音がした。
振り替えると、俺の部屋の床の上に何かが散らばっていた…
それは女の子の着る服や下着だった。
俺はパンティを拾い上げた…