願い事


 
 夢の中に現れたサンタクロースは少し痩せていて、かつらのような白髪の脇から尖った耳が突き出ていた。
 「クリスマスの夜だよ。何でも願いを言ってごらん♪」
 少し癇に障る声でそう訊いてきた。
 
 30才にもなって、今更サンタクロースの存在を云々するつもりはなかったが、ここが「夢の中」だという事だけはしっかりと認識していた。
 「願いと言えば、一日も早く童貞を卒業したいな。可愛い恋人とクリスマスを過ごせれば最高だね♪」
 「その願い、確かに聞き入れた。先ずはお前の童貞からだな。」
 
 ポンッ!!と音を発ててサンタの姿が可愛い女サンタの姿に変わった。
 「ほら♪あんたもグズグズしない!!」
 彼女がウィンクすると服が吹っ飛んで、丸裸にされた。
 「思った通り包茎ね♪この臭いには閉口するけど仕方ないわよね。」
 と彼女(?)は俺の股間に頭を近づけると、そのまま俺のちんぽを咥え込んだ。
 元が男であるとは判っているが、性的な刺激に俺の息子は反応していた。
 「さあ、本番いくわよ♪」
 充分に硬くなると、女サンタはそう言って俺を押し倒してその上に跨がった。
 スカートの下には何も穿いていないようで、彼女が腰を下ろすと俺の息子は暖かく湿った器官に挟まれていた。
 「っあ、気持ちイイ♪ダメっ、いっちゃう…」
 あっと言う間に、俺は精液を放っていた。
 「童貞卒業おめでとう♪変則的だけど契約も成立♪あとから可愛い子が来るから楽しんでね。」
 「き、君は?」
 「次の契約取らなくちゃ。忙しいのよ♪」
 「可愛い子って君じゃないの?」
 「この姿が気に入ったようね。そうね、そんなメタボじゃ絵にならないし…これは出血サービスだ♪」
 とサンタは元の姿に戻っていた。
 「お前の体液、なかなか濃かったからな♪」
 
 とサンタが掻き消すように居なくなると同時に、俺は夢から目が覚めた。
 机の上に寝落ちしてたようだ。
 (?)
 足元が涼しい?
 ズボンを穿いていた筈が素足になっているようだ。
 そして、胸に何か挟まっている感覚があった。
 身体を見下ろすと白い綿毛に縁取られた赤い服を着せられている?
 立ち上がると太股のあたりに触れるものがある。
 デザイン的には夢に出てきた女サンタの着ていた服そのもの…
 俺は、洗面台に飛んでいった。
 鏡に映っていたのは夢に出てきた「女サンタ」だった。
 「これが俺か?俺は可愛い恋人が欲しかったんで、俺が可愛くなりたかった訳じゃない!!」
 溢れてくる怒りをどうにかしようと、大きく息を吐いた。
 その直後…
 
 「あのぉ〜、良いですか?」
 と声がした。
 振り向くとそこにはアイドル級の「可愛い男の子」がいた。
 「今夜一晩、お姉さんの恋人になるマサトです♪」
 「恋人?」
 「サンタさんにお願いしたでしょ?こう見えてもボクの股間は一級品ですよ。お姉さんを一晩中満足させてあげますから♪」
 満足って…?
 俺は今、自分の肉体がどういう状況であるかを思い出した。
 「ま、待て。俺が犯られたいんじゃなく、俺が可愛い恋人と…」
 抗議する間もなく、俺はベッドに押し倒されていた。
 「そんな事言って…お姉さんだって犯られる気マンマンじゃないですか♪」
 倒れた拍子にスカートの中を覗かれていた。
 …確かこの衣装に下着は付いていなかった…
 「ひゃん♪」
 思わず変な叫び声をあげてしまった。
 彼が指で俺の股間…割れ目を撫であげたのだ。
 「じゃあ、パーティーを始めましょうか♪」
 指先に絡んだ俺の愛液を舐めあげて、彼はそう言い放った…
 
 
 


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