(22)裸体


 どれくらいの時間、キスをしていたのだろう…
 あたしはそのまま、アーサーに手を引かれ歩き始めた。
 
 他の男逹は誰もあたし逹が離れてゆくのに気付いていないようだ。
 いくつかの部屋を通り過ぎた。
 どの部屋も星灯に微かに照らされていた。
 そして、満天の星空の下にベッドが浮き上がっていた。
 寒さは感じない。
 広いガラスに覆われている「部屋」なのだ。
 「リン♪」
 とアーサーがあたしの名前を呼んだ。
 再びの包容と濃厚なキッス…
 あたしの頭の中がぐずぐずと蕩け落ちてゆく。
 アーサーの手がリボンを解き、ドレスが足元に落ちていった。
 コルセットが外され、息苦しさから解放された。
 すべての衣服があたしから剥ぎ取られていった。
 
 あたしは今、全裸をアーサーの前に晒していた。
 「綺麗だよ。リン♪」
 恥ずかしかったが、アーサーにはもっと見てもらいたかった。
 灯は星の輝きだけ…でも、天井までもガラス張りになっている。
 
 「アーサー…」
 あたしの前にアーサーも裸体を現した。
 逞しく優しい手足、広い胸板…
 それらは見慣れている。
 今、彼は下半身までも晒している。
 そこには反り勃つ男性自身が存在していた。
 「リン♪」
 アーサーが近づいて来る。
 あたしは今夜、アーサーに抱かれ、コレに貫かれる…
 期待と怖さに何も考えられない。
 「愛してるよ♪」
 アーサーに抱き締められた。
 あたしのお腹に彼のモノが押し付けられている…
 
 そのまま二人はベッドに倒れ込んだ。
 アーサーがあたしを組み敷いている。
 「緊張しているのかい?大丈夫だよ♪全て私に任せていれば良い。」
 (そう…アーサーなら任せられる…)
 あたしの中から、ストンと何かが抜け落ちた。
 「良い娘だ♪このまま行くよ。」
 アーサーが動くと、あたしのナカに何かが入ってきた。
 自分で指を挿れた場所にソレは押し入ってきた。
 多少の痛みはあるが、それ以上に彼のモノに満たされる幸福感が全身を被ってゆく。
 「ああ…」
 自然と喘ぎ声が漏れる。
 自分の声が、こんなにも艶かしく聞こえるとは思わなかった。
 その声とともに快感が高まってゆく。
 「アーサー…、良いっ♪」
 あたしは全てをアーサーに任せて、快感だけを追い求めていった…
 
 ………
 ……
 …
 
 

    次を読む     INDEXに戻る