(6)決着


 「あそこ!!」
 俺達はダンジョンの最下層に辿りついていた。
 リンの目や耳は「俺」より感度が良いようだ。
 「アーサーッ!!」
 リンが脱兎の如く飛び出していた。
 今の俺には付いてゆく事ができない。
 
 
 「うりゃーーッ!!」
 
 
 リンは俺のように雄叫びを上げ、俺の剣と共に突っ込んでいった。
 
 アーサーとラスボスの間の均衡が崩れた。
 ラスボスの意識が一瞬、突進してくる「俺」に向けられた。
 そこに「隙」ができる。
 
 「てぃやっ!!」
 気合いと共にアーサーの剣が突き出された。
 輝く剣がラスボスの急所に沈む。
 
 「せーーーぃッ!!」
 「俺」の剣がラスボスの首を断ち切った。
 断末魔の声も上げる間もなく、ラスボスは崩れ落ちる。
 
 
 
 「やったね♪」
 リンがアーサーに声を描けた。
 「あ…ああ♪」
 と答え、アーサーは意識を失った。
 

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