夢の中の僕は少女だった。
*
この所、いつも見る淫靡な夢がある。それは、僕が次の言葉を発する所から始まる。
「お姉様…」
僕の前には全裸の美女が横たわっている。本来であれば硬く憤る下半身からス〜ッと力が抜けて行く。膝頭を合わせ、ようやく立っている。太股を愛液が濡らしている。
「いらっしゃいU」
彼女が僕を迎え入れる。
動けずにいると彼女は流れるような所作でベッドの脇に立つ。
「どうしたの?」
彼女の優しい問い掛けにさえ、満足に答えれない。
目の端から頬を伝って涙の筋ができる。
「お姉様…」
ただ、そう繰り返すだけの僕に彼女がスッと近づいてくる。
「いいのよ。」
彼女の腕が僕の肩を包み込む。
素肌と素肌を密着し、彼女の暖かさを直に感じてしまう。
僕の膝は更に力を失い、倒れまいと心ならずも彼女にしがみついていた。
が、僕の腕は僕の体重を支えきれず、彼女のウエストに腕をまわしたままその場にへたり込んでしまうのだ。
彼女も支えてくれていたので、どうにか膝立ちの姿勢に留まる。
すると、僕の頭は彼女の茂みと丁度同じ高さになる。彼女にしがみついていたので、僕の顔が彼女のデルタ地帯に密着してしまう。
彼女も構わず、支えた腕で僕の背中から更に密着度を増すように押しつける。
「なにも言わなくていいのよ。あなたの事は何でも判っているわ。なにも考えなくて良いのよ。私の言う通りにしていればそれでいいのよ。」
僕が頷くと額が彼女のデルタを擦る。
「いいわ、もっと首をふってU」
いわれるままに奉仕する。
いつの間にか、二人は床の上で組合っていた。
彼女の開かれた股の間に僕は四つん這いになって彼女のデルタに顔を埋めていた。
まるで、犬が皿に残った餌を平らげようとしている姿に似ている。
ピチャピチャと音を発てて舌先で彼女の愛液を嘗め取る。
彼女は歓喜のうちに身を悶えると、さらに愛液を溢れさす。
僕の身体からも愛液が滴る。
太股は愛液にまみれているが、それを拭おうとさえしない。かえって、太股が愛液にまみれればまみれるほど僕の心が満たされるのだ。
しばらく続けると、彼女の息が途切れ途切れになる。
もうすこし頑張れば、彼女はエクスタシーに達する。
同時に僕もピークに向かって昇り詰める。
その直前、
グイと持ち上げられ、身体が宙に浮く。
僕の腹に太い腕が差し込まれ、持ち上げるというよりは放り投げられ、僕はベッドの上に転がされた。
彼女を見ると浅黒い大男がさっきまで僕のいた場所…つまり彼女の股の間にいた。
男は彼女の両足を肩の上に抱え上げ、一気に結合した。
「あ〜〜〜〜〜〜ッ」
彼女の嬌声が部屋中に響きわたる。
既に、彼女が達しているのもお構いなしに男は腰を使い続ける。
しばらくすると男のリズムに彼女が乗ってきた。
彼女の喘ぎ声が次第に達していくのが判る。
たまらずに僕も自分の手を使っていた。
男のリズムに合わせ、指を動かす。
中指を突っ込みながら指の腹でクリトリスを擦る。
快感が全身を貫く。
もう、彼女達を見ていられない。
僕の目は今、何も見ていない。ただ、彼女達のファックする音を聞いて、同時に高まってゆく。
自分の愛液にまみれた指が胎の中で踊っている。
彼らのリズムに乗って身体全体が反応してゆく。
「ムッ!」
男が気を入れる。
「ア〜〜〜〜〜〜〜〜ッ」
彼女と同時に僕も嬌声を上げていた。
*
心地よいまどろみの中で僕は目覚める。
自分のベッドの上。
彼女達の姿はどこにもない。
僕の姿も元に戻っている。
少女の僕は夢の彼方に置き去られ、くたびれた男の肉体がそこにある。
しかし、彼女のぬくもりは覚えている。
彼女のデルタの香りも鼻に残っている。
なによりも、僕の指が愛液と胎の感触を覚えている。
僕は、また少女になれる日を夢見て「今日」をはじめるのだ。