探偵物語2



 あたしの願望、それはあたしがあたし自身に犯されること、あたし自身を犯すこと。単なるマスターベーションではなく、あたしに付いたペニスをあたしのおまんこに突っ込み、あたし自身のペニスに貫かれたいのだ。もちろん一つの体でその行為を行うのではない。もう一人のわたしがそこにいて、互いに犯し合うのだ。
 あたしにはペニスが付いている。それは飾り物ではない。興奮すると勃起し、事が済めば萎えて縮こまる。あたしのおまんこの中に入れれば膣圧も感じるし、ちゃんと達すれば精子の一杯詰まったザーメンも放出する。あたしの精液であたしが妊娠したら、どんな子が産まれるだろうか?
 
 
 
 
 現実界では、それは単なる妄想でしかない。しかし、ネットの中=仮想現実の世界であれば、妄想も現実さながらであると聞いた。もちろん正規に訪れることのできる仮想世界は倫理規定に縛られている。けれどお金さえ積めばどうにでもなるということも知っている。幸いにもあたしの親は普通の家よりも多くの資産を持っていた。
 
 
 あたしはネットの中に一軒の店を建てさせた。この店が通常の仮想世界とあたしの妄想世界を繋ぐ懸け橋となる。あたしが妄想世界に浸っている間に、一人の男が店を訪れていた。あたしが監視装置から情報をもらっているうちにも、男はこちらの世界に入り込んできてしまった。どうやら男はあたしの事を知っているらしい。だから、あたし専用の妄想世界に入り込めたのかも知れない。あたしは、あたし専用の妄想がこの男にどのような効果を与えるか、興味深々だった。
 
 男の前に彼自身が現れていた。元々の彼はというと、あたしの姿を与えられていた。ここはあたしの妄想世界なので主観は全てあたしの姿になる。彼=彼女がベットから起き上がった。彼女は彼=男のズボンの中からペニスを取り出してフェラチオを始めた。彼女がためらわずにするからには、彼自身にそういう願望があったに違いない。
 その間にも彼女は服を脱がされてゆく。男の指が彼女のおまんこに差し込まれると彼女は気持ち良さそうに媚声を上げていた。彼女の反応を見て、あたしは自分自身とSEXする願望があたしだけの特別なものではないことを知った。その事で劣等感を抱くことはなかったのだ。彼女の反応があたしに希望を与えてくれた。
 あたしは彼とシンクロしてみた。彼の姿で彼女=あたし自身を犯している。あたしは彼=あたし自身に犯されている。本物の男の力強さがあたしの中にみなぎっていた。テクニックは稚拙だが、女の身体にはない逞しさが快感を助長させる。彼女が喘ぐと更に勢いがつく。あたしは彼女の中に熱い塊を放出していた。
 
 
 
 彼は探偵だった。両親に頼まれて、ネットに入り浸りのあたしを連れ戻しに来たのだ。ネットを離れようとしないあたしに彼が提案してきた。現実世界に戻るならば彼の姿を貸してくれるという。現実世界では、もう一人のあたし自身を作り出すことは出来ない。しかし、彼の提案する方法であれば現実世界でもあたしが自分自身とSEXすることができると言う。
 
 
 
 
 
 
 父があたしの前にお金を積んでいた。父はあたしの隣にいる女の子を彼の娘だと信じ切っていた。
 父が帰った後、あたしは彼女を呼び寄せた。彼女は期待にもう股間をグショグショに濡らしているのだろう、顔が紅潮している。
「待たせたわね。では早速やって頂戴♪」あたしが言うと彼女はあたしの前に跪づいた。あたしのペニスを取り出すとフェラチオを始める。即にも、あたしのペニスには熱いものが込み上げてきた。
「じゃあ、ご褒美をあげるわ。」あたしが言うと彼女は横たわり、脚を広げた。そこにはあたしのおまんこがあった。あたしは彼女に伸し掛かる。
 
 あたしは自分自身を犯していた。
 
 
 

−了−


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