「おお、これは伝説のせえらあ服でわないかぁ!」
 
 大樹が素っ頓狂な声を上げていた。罰当番で体育用具倉庫の整理を命じられた親友と俺(言っておくが罰当番は大樹だけで俺は親友のよしみで付き合ってやっているのだ)は倉庫の奥に隠されるように埋もれていたダンボール箱を発掘した。箱の中には昔の運動会の仮装競走で使われたのであろう様々なコスチュームが詰まっていた。そんな中から大樹が捜し出したのが彼言うところの「伝説のセーラー服」である。
「違うぞ裕治。セーラー服ではないせえらあ服だ。」そうは言われても、どこが違うのか俺にはさっぱり判らない。判らないと言えば「伝説の」もそうである。このセーラー服にどんな伝説があると言うのだろうか?
「せえらあ服だと言っておるだろうが。良くココを見ろ。」と、服に付いたタグを指し示す。確かに「伝説のせえらあ服」と書かれていた。頭を抱えて踞る俺を他所に大樹の探索は続けられた。「凄ぞ!神秘のれおたあどだ。こっちは驚異のぶるまあ。幻のすくうる水着もあるぞ。」大樹はそれらを手に踊り廻るのだった。
「いいかげんにシろ!」とど突いてやると。「はい、いいかげんにシます。」と思いの外素直に言うことを聞いた。
 
 その後は順調に片付けも進んだが、それでも終わった時には陽もとっぷりと暮れていた。ひとまとめにしたゴミを焼却炉脇に積み上げれば俺達の仕事は終わりになる。
 ゴミは全て俺に預けた罰当番の当事者はポケットに手を突っ込み、浮き浮きした足取りで渡廊下を進んでゆく。「なぁ裕治、この後俺ん家に来ないか?」断る理由もなかったので俺達は大樹の家に向かうことになった。
 
 
「お前、それは盗みだぞ。」大樹が俺に見せたのは不思議のねこみみ〇+だった。言うまでもなく体育用具倉庫の中にあったものだ。「かたいこと言うなよ♪なぁ、ちょっと付けてみないか?」大樹は俺に断る隙を与えず、強引にも俺の頭に装着してしまった。「何をするニャ!」俺はネコミミを外そうと手を頭に延ばした。手はネコミミに触れたがどうにも掴むことができない。「何だニャ?」手を降ろし目の前にかざすと俺の手はネコの手に変わっていた。それに言葉遣いも何かおかしいニャ。語尾が全て「ニャ」になっているニャ。「大樹ニャ、どういう事ニャ?」大樹がニヤニヤ笑っているニャ。こういう時の大樹は何かとんでもない事を企んでいるニャ。
「裕治、俺のことはご主人様と呼ぶんだ。言ってみろ。」できるかニャ!と反抗しようとしたんニャが、「はいニャ、ご主人さまニャ。」と勝手に答えていたニャ。「よしよし良い娘だ♪」と頭を撫でニャれると、俺は当然のようにゴロゴロと喉を鳴らして尻尾を振っていたニャ。???ニャ、何で俺に尻尾があるんだニャ?それに尻尾だけじゃないニャ!胸が女の子みたいに膨らんでいるニャ!俺は慌てて股間に手を延ばしたニャ。
 …ない…ニャ。俺の大切なモノが消えてしまっているニャ。「ニャ〜〜ッ」淋しさのあまり俺は鳴き声を上げていたニャ。「大切なモノ?裕治にとってはそうなのだろうが、お前はもう裕治ではない。ネコ娘のミケだ。女の子なのだからそんなモノなくて当然だろう?」そうご主人様に言われたとたん、アタシはミケになったニャ。アタシは女の子なのだから女の子の身体で良いのニャ。アタシは納得してしまったニャ。だからアタシを女の子にしてくれたご主人様に感謝を込めてスリスリするニャ。
 
 スリスリニャ♪
「ほっほ。良い娘だ良い娘だ。ご褒美にご主人様のチンポを突っ込んであげよう。」
「わ〜い♪」と叫んで、アタシは仰向けになったニャ。お股を広げると、ご主人様の太いノがアタシの中に入ってきたニャ。アタシは気持ち良くってミャーミャーと叫んでいたニャ。ご主人様がアタシの中を目茶苦茶に掻き交ぜるのが物凄く気持ち良くって、何度もイッてしまったニャ。最後にご主人様の熱いセーエキがアタシの中で弾けると、アタシは絶頂の中で気を失ってしまった… ニャ…
 
 
 
 
「裕治、そろそろ起きた方が良いぞ。」大樹が声を掛けてきた。俺はゆっくりと身体を起こした。頭に手をやると、既にネコミミは外されていた。語尾のニャはないし、一人称も俺に戻っている。ほっと胸を撫で下ろした。
「大樹、何てコトをさせるんだ。」取り合えず言っておいたが、それでどうにかなる相手でもない。「解ったが、今日はもう時間も遅い。帰った方が良いんじゃないか?」柱の時計を見ると大分時間が経っていた。「そうだな。」と俺は畳んであった服に手を延ばした。下着を着け、シャツのボタンを嵌てゆく。
 あまりにも自然に着ていったので、ボタンの位置が左右逆になっていたのに気が付いたのはスカートを手に取ってからだった。俺が着ようとしていたのは俺達の学校の女子の制服だった。「何で俺がコレを着なければならないんだ?」俺が穿こうとして手にしていたスカートを大樹に突き付けると、「今のお前なら十分似合っているよ。」と俺の肩を掴み鏡に向かわせた。
 「こ、これが俺?」俺は絶句していた。鏡には愛らしい女の子が映っていたのだ。スカートを穿いていない下半身にはブラウスの下に覗く水色のバンティから健康的な大腿が伸びていた。ブラウスの胸はほど好く膨らんでおり、包み込むブラのラインがしっかりと浮き出ていた。髪の毛は肩の所で切り揃えられている。顔は俺自身の面影は残しているもののまるっきりの女顔だった。
「その身体じゃお前の服は着られないだろう?そんな事でぐずぐずしているとどんどん遅くなるぞ。それとも痴漢に襲われたいのかい?」俺は何故か「痴漢」という言葉に敏感に反応していた。俺は肩に乗せられた大樹の手を振りほどいてさっさと残りの身支度を終わらせていた。紙袋に俺の服を詰め込み外に出るとわき目も振らずに歩きだしたのだった。
 
 幸いにも痴漢には遭わずに家までたどり着くことができた。家人に気付かれないように自分の部屋に忍び込むと、ようやく人心地がつけた。スカートのままベットに大の字になっていると、「な〜お。」と家猫のタマがやってきた。こんな姿になっていても俺のことが判るのか、無警戒に擦り寄ってきた。
 ゴロゴロと喉を鳴らしながらスカートの中に潜り込んでくる。タマの体毛で大腿の内側を刺激されると得体の知れない快感に襲われる。タマの舌がパンティの布越しに俺の股間を嘗めあげた。「ああん♪」俺はたまらずに喘ぎ声を上げていた。
(タマってオスだったっけ?)
 俺の問いの答えにたどり着く前に、俺は腹ばいにされ、剥き出しの尻をタマの前に晒ていた。タマが俺の上に乗った。タマの股間で勃起しているペニスが膣口を探していた。ミケだった時の記憶が蘇る。俺は−アタシは只のメスネコです。どうかご主人様、アタシを思う存分かわいがって下さい。アタシはご主人様を受け入れるべく、更に股間を広げていた。
 
 
 

−了−


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