星は夜にこそ、その存在を認められる。 だが、明けの星は彼ら星達の住処である夜の終わりを告げる。 その存在は矛盾である。 終わりを告げるのみに存在するその矛盾。 末世の法師としてこの世の終わりを説くキリストの如く、 受難の昼を過ぎる頃、再び輝き出す新たな星達の導師となる。 今、また次の夜に託して、 明けの星はひっそりと消えてゆく。
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