シナリオ:

火星の運河



 原作:江戸川乱歩
 映画「乱歩地獄」にインスパイアされました。(俺だったらこう作る)



 砂漠を歩く人影
 男とも女とも判別できない。
  内ナル男声
(ああ、あつい。
 ここは何処なんだ?
 俺は何故歩かされている?)

 しばらく無言
 前方に輝くものがあった。鏡だった。
 
 鏡に近寄る人影
 
 鏡に写されたのは女の裸体だった。
(ああ、俺は女だったんだ。)
 と自らの肉体を確かめている。
 
 ピシッ という音
 
 鏡が粉々に崩れ落ちる。
 その向こう側に男が立っていた。
 男の顔
(えっ!!俺?)
 
 男がニッと嗤う。
「じゃあ、楽しませてもらうぜ。」
 腕を捕まれる。
(止せ!何をする気だ!!)
「良い躯をしているな?」
 もう一方の手が乳房を揉みあげる。
(な、何だ?力が抜ける?)
 仰向けに転がされたのだろう。視界が変わり、空が写る。そこに再び男の顔が写った。
「ほら、足を開けよ。」
 
 背景が変わる
 空が倉庫の天井のようなものになった。
「嫌!止めて!!」
 女の叫び声が響く
BGM:ホルスト「惑星」より「火星」
 女の顔
「うるさい!大人しくしろ!!」
「あ、ダメ!」
「すぐに気持ち良くしてやるぜ♪」
「ム…」
 女は口の中にショーツを詰められ、声を出せなくなった。
 女の目から涙がこぼれる。
 
BGM:停止
 男の上半身
「少しは奉仕してくれても良いよな?」
 女の髪を掴み持ち上げる。
「ほら、愛しいペニスを咥えるんだよ。」
 女の口から詰め物が取られた。
 女の目が怒りに燃えている。
 
 男の下半身が女の後頭部で隠されている。
「そうだ、舌を使って刺激してくれ。」
 男がそう言った直後
 
 ブチッ!!
 
 嫌な音がした。
 血が滴る。
BGM:再開
 男の足に火星の運河のような筋ができる。
 
 オーバーラップして火星の表面
 ズームアウトしてゆき、火星が闇に消える
BGM:終了
 
 闇の中でカチャカチャと音がする。
 医師らしき男の声
「ダメだねこれは。あんた男辞めるしかないね。これも自業自得と思うんだな。」
 
 闇が続く
 
 カチャリと音がした。鏡の周囲に明かりが灯る。
 男の顔が鏡に写る。
 コマ落としで化粧の過程が映される。カツラを被り男は女になっていた。
 
  
 
 スナックの店内
 ドアが開き客が入ってきた。
「いらっしゃーい♪」赤いドレスを着た男がシナを作って客を迎える。
 カメラは客と入れ替わりに店の外に出る。
 店のドアが閉まり、店の名前が見える。
BGM:開始
 <ゲイバー 惑星>
 
 エンディングクレジット
 
 
−終幕−

 

 期待していたにもかかわらず、見損ねていた作品でした。
 レンタル店で見かけたので、早速…
 が、期待外れだったようです。
 女性化はありましたが、ツボには嵌まりませんでした。
 
 で、書いてみました。
 もし、本当に映像化したい人がいたら、どうぞご自由にお使いください。
 

 裏設定
 
  従業員のドレスの色は人によって決まっています。
 
 ママ・サン:橙色
 マーキュリー:水色
 ビーナス:金色
 ルナ:白色
 マーズ(彼):赤色
 ジュピター:緑色
 サーたん:黒色
 

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